肩腱板の断裂部分が完全に治る事は期待できませんが、外用薬、内服薬、副腎皮質ホルモン(ステロイド)注射、超音波治療、干渉波治療などの炎症を抑える治療により痛みは軽減される場合が多いです。
また運動療法により残存している腱板の機能を賦活させることにより、肩関節の運動を安定化させ症状の軽減を目指します。
これらの治療で痛みが改善されない場合には手術的治療が選択されます。
手術では関節鏡などを用いて損傷した肩腱板の修復が行われます。
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肩関節は身体の中で動く範囲が広いという特徴があり、骨と関節以外に筋肉や腱、靭帯、関節の動きをよくする袋(滑液包)や関節を包み込む袋(関節包)などの軟部組織から構成されています。この軟部組織の徐々に進む炎症(痛み)と運動制限を特徴とした疾患を肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)と言い中年期以降に好発します。自然治癒すると思われがちですが、実際には、痛みや拘縮(可動域制限)が強く、症状が遷延する例が多い為、早期の診断・治療が必要となります。
炎症が強い時期:消炎鎮痛薬や注射、湿布薬を処方し安静をはかります。またリハビリでは関節が癒着しないようにリハビリスタッフ指導のもと、痛みに配慮しながらリハビリを行って行きます。痛みが強い場合にはアイシングなどの物理療法や徒手的に痛みを緩和する治療、痛みを出さないためのポジショニングをご案内させていただきます。関節が固い時期:注射で症状の改善を図ります。リハビリでは積極的な運動療法により、肩関節の動きを広げていきます。リハビリスタッフの指導のもと、個人のお仕事やスポーツ特性を踏まえた動作練習やトレーニングを行います。
肩腱板損傷とは、肩関節の動きを安定化する重要な役割を担う4本の腱から成る腱板が傷んで、痛みや可動域制限を伴う病気です。
損傷が放置されると、肩の力が弱くなる、洋服を着たり脱いだりするのが困難になる、痛みで眠れないという症状に発展していきます。症状として主なものは肩関節の痛みです。
痛みの種類としては運動時痛と安静時痛の2つに大別されます。
運動時痛は日常生活動作に加えて物を投げる動作などで痛みを生じる事が多いです。
また安静時痛のうち腱板周囲の炎症が強い場合には、痛みによって睡眠がしっかりとれない夜間痛がみられます。
肩腱板の断裂部分が完全に治る事は期待できませんが、外用薬、内服薬、副腎皮質ホルモン(ステロイド)注射、超音波治療、干渉波治療などの炎症を抑える治療により痛みは軽減される場合が多いです。
また運動療法により残存している腱板の機能を賦活させることにより、肩関節の運動を安定化させ症状の軽減を目指します。
これらの治療で痛みが改善されない場合には手術的治療が選択されます。
手術では関節鏡などを用いて損傷した肩腱板の修復が行われます。
石灰沈着性腱板炎はありふれた疾患で、肩が痛い人のうち7-17%程度は石灰沈着性腱板炎が原因であると報告されています。石灰があっても痛みがあるとは限らず、約50%の方は症状がないため、肩が痛くない人を調査した場合も3-10%の方で石灰が認められます。
石灰沈着性腱板炎による肩の痛みには、急性のものと慢性のものがあります。急性の症状では激しい痛みが急に生じ、肩をわずかにでも動かすことができなくなり、夜間に痛みが強くなるため睡眠も十分にとれないことがあります。慢性の症状では肩を動かした時の痛みやひっかかりが主な症状となります。
石灰沈着性腱板炎は、急性の症状によって特徴づけられています。主に40-60歳代の女性が何のきっかけもなく急に肩が痛くなり、じっとしていてもズキズキとした痛みを感じます。夜間一睡もできず、やつれた顔で病院を受診する方も少なくありません。
石灰沈着性腱板炎は自然に軽快することが多く、まずは痛み止めの内服、ステロイドの注射、理学療法(リハビリ)が行われます。改善しない場合には、体外衝撃波という治療や、石灰の穿刺吸引、洗浄が行われることがあります。難治性の場合には石灰を除去し、腱板の周りの骨を削る手術が行われます。
スポーツ中の外傷などを契機として肩関節の脱臼が起こり、それが癖になって軽微な外傷でも肩が外れるようになってしまった状態を言います。スポーツ活動中だけでなく、ひどくなると日常生活や寝がえりでも外れてしまうこともあります。
肩関節(肩甲上腕関節)内の関節上腕靭帯という靭帯が、関節窩という受け皿から剥がれたり伸びたりしてしまって、靭帯として正常に機能しなくなった状態です。中には関節窩自体が最初の脱臼で骨折を起こしていてそのままになっているケースもあります。徒手検査等の診察と画像診断(Xp,MRI、CT等)により診断致します。
損傷した組織の修復が得られることが第一選択となります。損傷した組織が生着することで、肩甲上腕関節の安定性が得られ、脱臼をしにくい状態になります。このため、ある一定期間固定装具を使用しての関節固定を行います。この期間中は、肩関節を動かすことができないので、それ以外の要素の機能が低下しないように、現状を維持するための運動が必要となります。
具体的には、肘関節の可動性の維持、肩関節周囲の筋力の維持になります。 固定期間終了後は、 関節の動きの獲得、筋力の改善を目的とした運動器リハビリへと移行していきます。
四十肩・五十肩は放っておけばいつか治るって本当ですか?
肩が痛くても、沢山動かした方が早く治りますか?
四十肩・五十肩はどれくらいの期間で治りますか?
四十肩・五十肩になってしまった後、テニスや野球などのスポーツに復帰することはできますか?
肩が痛いのですが、五十肩で間違いないでしょうか?
平成4年防衛医大卒。専門は膝関節外科。防衛医大病院で全年齢層に対する膝関節分野において数多くの研鑽を積み、自衛隊病院で低侵襲の靭帯再建術・半月板・骨軟骨等の手術を実践した。平成18年富谷整形外科医院を先代の父より継承。各患者さんの関節力を高める治療、特に生体工学・生化学の両面からのアプローチによる保存療法を得意とする。臨床研究・基礎研究ともに医学論文多数受賞。また自衛隊医官として災害派遣、海外派遣経験を持つ。患者さまとの絆を大切にし、運動器疾患の治療を通じて地域の皆様のお役に立てるよう努力を続けている。