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足関節は外反より内反方向に可動性が高い関節です。滑ったり、足の上に乗ったりすると、急激な内反が矯正され外側にある前距腓靭帯などが部分あるいは完全に断裂します。多くが外側の靭帯が損傷する内反捻挫です。バレーボールやバスケットボール競技で特に多く発生します。ジャンプの着地時に人の足の上に乗り、足関節の内反が強制されて起こる場合が最も重症です。床で滑って足をひねった場合は中等症の損傷が多く、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールなどにみられる接触プレーをはじめ、野球のスライディング、体操競技、テニスに多く発生します。
急性期では受傷部位を確認し、RICE処置にのっとってスプリント(副木)、包帯、テーピングによる固定、アイシングを行い、患肢挙上によりを保ちます。損傷の程度を3段階に分けると、治療やリハビリテーション法の決定に有用です。受傷初期は足関節の運動制限をきたすため、アキレス腱のストレッチングが大切です。底背屈運動を可能にして内反運動の制限が要求されるため、競技復帰に際しては、テーピングや足関節装具による予防法が用いられています。
1度:靱帯の微細損傷や軽度の圧痛があるが、いわゆるちょっとひねった程度であるため、当日もしくは2~3日で競技復帰が可能な状態。歩行や軽い走行も可能。
2度:靱帯の部分断裂で圧痛、腫脹が強く、歩けるが走れない。競技復帰まで2~3週間かかる。装具やテーピング、副木固定が必要です。
3度:完全な靱帯断裂で圧痛、腫脹、熱感、皮下出血が強く、自分で歩くのがやっとです。競技復帰まで1~2ヵ月を要します。ギプスや装具による強固な固定、もしくは断裂靱帯の縫合手術が必要です。
足の親指が体の中心から外側に向けて「く」の字に曲がる(外反する)病気です。痛みで歩きづらくなるほか、足をかばって歩くために膝や足首にまで変調をきたすこともある病気です。
女性に圧倒的に多く、日本では65歳以上の女性の4割が外反母趾という報告があります。
外反母趾の治療は、痛みを緩和し、症状をそれ以上に悪化させないための保存療法が基本となります。
①靴:靴選びが重要です。高すぎないかかとの高さ(3センチまで)で、足指が圧迫されない爪先の形がよいです。
②運動療法:足裏や足指の筋肉が衰えると外反母趾の悪化につながります。これらを鍛える体操や運動をすることで、症状の進行を食い止め、痛みを軽減することができます。
③装具療法:親指のつけねを保護するパッドや外反母趾用の足底板(インソール)を使って痛みを軽減します。5本の指の中足骨が横に開いた状態になった開帳足は外反母趾を悪化させますので、中足骨を持ち上げるようなパッドやインソールで横アーチをつくると、症状を軽減できます。
④薬物療法:消炎鎮痛薬の外用薬は他の保存療法と併用することで痛みの軽減に役立ちます。
⑤手術療法:変形が重度で痛みが強い場合、軽度~中等度でも痛みが強く保存療法で症状に改善が見られない場合は、手術を検討します。必要な方には、専門病院をご紹介いたします。
後脛骨筋腱が加齢に伴って擦り切れたり、負荷により断裂したりして衰えると、縦アーチが失われて、成人期扁平足となります。足裏のアーチに負担がかかりやすい、終日立ち仕事をする人や、中高年の女性、肥満の人に多く見られます。
治療の基本は保存療法で痛みを緩和することです。
①減量:肥満になると、足裏のアーチを支えるすね・ふくらはぎ・足裏の筋肉や後脛骨筋腱などに過大な負荷がかかります。適正な体重に減量して、足にかかる負担を軽くします。
②薬物療法:強い痛みがある場合は。消炎鎮痛薬の外用薬や内服薬を使用します。
③装具療法:足裏のアーチを持ち上げるように装具でサポートすると、痛みの緩和に効果があります。
④運動療法:軽い体操を行い、足指や足裏の筋肉を鍛えます。
足首の関節で脛骨と距骨の間にある関節軟骨が変性し、軟骨量が減少した(すり減った)状態を変形性足関節症といいます。足関節の靭帯がゆるくなるために関節が不安定になって、周辺に炎症が起こることから痛みが生じます。
変形が軽いうちに、足関節を固定するサポーターや、足底板(インソール)などによる装具療法、運動療法などの保存療法を行い、それ以上変形が進まないようにすることが重要です。
朝起きたときや休憩後に歩き始めたときなどに、足裏のかかとの前方あたりに激痛を感じ、しばらく歩くと治まるという人は、足底腱膜炎の可能性があります。
炎症や腫れが強い急性期はまずは安静です。原因と考えられるスポーツや作業があれば休止して患部を休め、保存療法を行います。保存療法は①NSAIDS内服と湿布の使用、②運動療法(アキレス腱やふくらはぎ、足裏の筋肉が硬いと足底腱膜にかかる牽引力が強まるので、ストレッチを行って柔軟にする)。①②により2か月以内に90%治りますが、症状が続く場合には、③インソールを作成したり、リハビリを行います。
男性に比べて中年以降の女性に起こりやすい疾患です。
年齢を重ねていきますと、徐々に足の変形(扁平足や足の横幅が広くなる開張足など)を生じてきます。それに加えて、中腰での作業、つま先立ちの格好を長時間行う、ランニングを頑張りすぎる、ハイヒールの常用などによって、足趾(足の指)に行く神経が圧迫されやすくなります。
足趾の付け根の関節(MTP関節:中足趾節関節)には、隣り合う中足骨どうしをつないでいる靱帯(深横中足靱帯)があります。そのすぐ足底部(足の裏側)を神経が通過するため、この靱 帯と地面の間で圧迫されて生じる神経障害です。圧迫部の近くには仮性神経腫といわれる、痛みのある塊が形成されることもあります。
第3-4趾間(第3趾(中指)と4趾(薬指)の向かい合う側)のしびれ、痛み、焼けつくような感じなどの神経症状が出現します。足趾のつけ根の裏側に小さな痛みのある瘤のような塊(仮性神経腫)を訴えて来院することもあります。
障害部位は、第3- 4趾間に最も多く、第2-3、4-5趾間のこともあります。また、時にはふくらはぎあたりまで痛みが及ぶことがあります。
原因としては、先ほど述べた年齢による足の形の変化に加えて、つま先立ちをする格好を長時間続ける、ランニングをやり過ぎる、ハイヒールの常用などで起こりやすくなります。圧迫による障害と炎症による障害のために、さらに痛みやしびれを悪くします。
まず、原因となる神経への圧迫を減らす工夫をします。足底挿板(アーチサポート・靴の中敷きのような装具)を用いた保存的治療が主な方法です。足底挿板は装具技師に依頼し、自分自身の足の形に合わせて作ります。
痛み止めなどの注射を何回か行うと改善することもあります。3か月ほど様子を見て症状が回復しないものでは、手術が必要になることもあります。
痛風とは、血液中に溶けきれなくなった尿酸が結晶化し、関節などの組織に炎症を引き起こす病気のことです。結晶化した尿酸が関節にたまって炎症が起こると、急激な痛みや腫れを伴う痛風発作を引き起こします。
足の親指の付け根が赤く腫れて痛くなることが多く、風が吹いただけで痛みが生じるほど激烈な痛みを生じます。痛風発作は足の親指の付け根だけでなく、足・膝・手などのさまざまな関節にも生じます。また、痛みや腫れの症状以外にも、関節や耳にこぶのようなものができる痛風結節、腎臓のはたらきが悪くなる痛風腎や尿管結石を起こすこともあります。
治療では、高尿酸血症の改善が重要です。痛風発作の急激な痛みに対しては、消炎鎮痛薬を使って速やかに痛みを和らげます。痛風発作が治まったら、血中の尿酸値を下げるために尿酸降下薬の服用を開始します。
薬物療法のほかに大切なのが、生活習慣の改善です。尿酸値が高い高尿酸血症の状態が続くと、痛風発作を繰り返す原因となります。尿酸を増やさないためには、尿酸の元となるプリン体が多く含まれる食品(肉や魚の内臓など)やアルコールを控えるとよいでしょう。肥満の解消も尿酸の低下につながります。
平成4年防衛医大卒。専門は膝関節外科。防衛医大病院で全年齢層に対する膝関節分野において数多くの研鑽を積み、自衛隊病院で低侵襲の靭帯再建術・半月板・骨軟骨等の手術を実践した。平成18年富谷整形外科医院を先代の父より継承。各患者さんの関節力を高める治療、特に生体工学・生化学の両面からのアプローチによる保存療法を得意とする。臨床研究・基礎研究ともに医学論文多数受賞。また自衛隊医官として災害派遣、海外派遣経験を持つ。患者さまとの絆を大切にし、運動器疾患の治療を通じて地域の皆様のお役に立てるよう努力を続けている。